2012年1月30日

タミフルの効果

コクラン共同計画(1)が、日米欧の臨床治験結果、64文献16000ページを分析したところ、タミフルのインフルエンザの重症化を防ぐ効果は不明確と発表。発熱などの症状は21時間短縮されることは確認されたが、合併症や入院を予防する効果は見つからず、副作用も過少報告の可能性があると指摘。

...国際研究グループ「コクラン共同計画」発表

3.comニュースより

 

 

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日本ではインフルエンザに抗インフルエンザ薬が当たり前のように使われていますが、欧米では健康な子供や、成人に抗インフルエンザ薬は不要としています。

発熱などの症状改善は漢方薬(麻黄湯)でもタミフルと同等の効果があるとの報告もあります。

 

コクラン共同計画(1)1992年にイギリスの国民保健サービスの一環として始まった、世界的に急速に展開している治療、予防に関する医療技術を評価するプロジェクト。

 

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2012年1月12日

糖尿病と肥満

 日本人の糖尿病患者は700万人、疑いのある人は800万人と予想されますが、そのうち治療を受けている糖尿病患者はわずか300万人と言われています。

 糖尿病の人は10年寿命が短いとの疫学データもあり、看過できない病気の1つです。

 同じ糖尿病でも、白人はインスリン分泌が高いため糖から脂肪への変換が進み高度肥満糖尿病が多いのに対し、日本人は遺伝的にインスリンの分泌能が低いため血液中の糖が高くなりやすく、小太りでも糖尿病を発症するのでより注意が必要です。

 肥満が糖尿病のリスク要因であるにも関わらず、糖尿病治療に使われるインスリンの分泌を高める薬や、インスリン注射を使用することにより肥満になりやすいことは、さらなる大きな問題です。

 最近認可されたGLP-1(小腸から出るインスリン分泌ホルモン)の注射薬は体重減少効果が期待されていますが、長期使用ではリバウンドするとの報告もあり今後の検証が待たれます。

 

 いずれにしても糖尿病治療の原則は、食事、運動療法が最も大切です。

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2011年12月19日

食事、運動による高血圧の改善効果

run.JPG高血圧治療では、生活習慣の改善として運動、食事の指導が行われますが、その効果が日本血圧学会で発表されました。発表内容は、以下の通りです。

 

対象:高血圧未治療男性 4075歳(平均69.7歳)

実施群21人 比較群20

方法:運動は、11万歩の歩行、筋力レーニング、有酸素運動の組み合わせを指導。食事は減塩と食事のバランスについて指導。

   血圧は家庭血圧測定。食塩摂取量は早朝尿による推定食塩摂取量を使用。

期間:5か月間

効果:実施群は家庭測定による収縮期血圧は-5.7mmHg(137.2130.9) 

拡張期血圧-4.5mmHg82.678.1

食塩推定摂取量-0.5g(10.39.7

 

これを続けることはハードルが高いが、運動、食事の改善を継続すると薬に頼らないあるいは薬を減らす効果は十分期待できそうです。

(京都府立大大学院健康科学研究室 北岡かおり氏発表 日経メディカル オンラインより)

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2011年12月 1日

血圧の薬 効果に差はない

 高血圧は、全身血管の動脈硬化を来し特に心臓、脳、腎臓に致命的障害を与えます。その為、種々の降圧剤が開発され使われています。

 最近は血圧を下げる効果だけでなく臓器の保護作用を強調している薬がありますが、今のところ臨床試験でのエビデンスは得られていません。

つまり、「高血圧の合併症予防効果は、心不全を除き薬の種類に関係なく血圧を下げれば効果は同じ」ということです。

 日本では薬価の高い血圧降下剤ARB,Ca拮抗剤が多く使われていますが、会計の自己負担を減らすだけでなく、医療費を下げるため薬価の安い利尿剤、βーブロッカー、ACEkusuri.JPG阻害剤を優先使用するべきと、考えます。

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2011年11月 2日

抗ヒスタミン薬のかゆみを抑える効果と眠気は相関しない

アトピー性皮膚炎患者309名、慢性じんましん患者193名を2群に分け、A群、B群の薬をそれぞれに2週間投与し、薬をチェンジして再び2週間投与し、それに並行して、かゆみ、眠気の程度を1週間単位で効果判定する調査が行われました。

 

A群:ベポタスチン(非鎮静性抗ヒスタミン剤)

B群:マレイン酸クロルフェニラミンまたはケトチフェン

(鎮静性抗ヒスタミン剤)

 

この結果、ねむけはB群が強かったにもかかわらず、かゆみを抑える効果に差がないことがわかりました。

抗ヒスタミンの眠気が強い薬ほど皮膚疾患のかゆみを抑える効果が強いと思っている医師、薬剤師、患者は多いが、比較試験の結果、否定されることになりました。(東京女子医大 川島教授発表 日経メディカルオンライン)

 

現在も慢性のアレルギー疾患にB群のような鎮静性抗ヒスタミン剤(第1世代抗ヒ剤)が使われていますが、眠気、集中力を低下させない非鎮静性抗ヒスタミン薬をお勧めします。

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2011年10月12日

乳酸菌のエビデンス

 リンパ球の中にウイルスに感染した細胞やがん化した細胞を見つけ撃退し体内の免疫力を高めるNK細胞があり、この細胞の活動は腸の影響を受けます。ですので、NK細胞を活性化かせるため、腸の調子を整える乳酸菌が大変重要となります。

 

今回、R-1乳酸菌のインフルエンザ感染予防効果が発表され、井上文夫医師(佐賀県有田共立病院院長)は、有田町の小中学生1,900人にヨーグルト(*R-1乳酸菌)を毎日110ml6か月間与えたところインフルエンザの感染率が低かったと報告しました。

これにより乳酸菌は整腸作用の他、免疫力を高める作用をすることが確認されました。

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◇インフルエンザ感染率

         小学生   中学生

有田町      0.64%   0.31

佐賀県平均    4.37%   2.57

 

 

腸は「第二の脳」と言われるほどストレスを反映し、

「笑い」は免疫力を高めることはヒトの実験でも明らかになっております。

感染症予防のためにストレスを溜めず、免疫力(NK活性)を上げる乳酸菌、納豆、キノコなどを積極的に取りましょう。

 

R-1乳酸菌:ブルガリア菌の一種 1073R-1乳酸菌)

m3.comニュースより)

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2011年9月20日

「糖尿病の血糖値下げすぎないほうが良い」からの脱却

3年前、米国の1万人規模の糖尿病治験(CORD試験)で、H-A1Cの値が正常値(6%未満)群で総死亡率が高かったという、それまでの常識を覆す結果がでました。この結果は当時、「血糖値は下げすぎない方が良い」という意見が出るほど衝撃の大きいものでした。

 

 これらの群はサブ解graph.jpg析の結果、低血糖を起こした回数、時間が長いことが分かり、これが原因で死亡率が上昇したと言われるようになりました。

更に最近の持続血糖測定(24時間血糖測定)でわかったことは、H-A1Cの値に問題はなくても、朝食後高血糖があり、夕食前、夜間低血糖を起こす1日の血糖値の変動幅が大きい問題のあるタイプが存在することです。

 

これらの事を受け、今までのH-A1C(ヘモグロビンA1C)を下げることを目標にした治療から、さらに血糖値の日内変動を抑える、すなわち食後の高血糖、夜間の低血糖を起こさないことも目標にした治療、薬剤選択になると思われます。

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2011年8月30日

これも睡眠薬  ―抗ヒスタミン薬の眠気を利用―

neko2.JPGTVコマーシャルなどで知られている「ドリエル」(第2類医薬品)に代表される、"ジフェンヒドラミン"を成分とした薬は睡眠改善薬と呼ばれ、抗ヒスタミン薬に分類されます。

 

睡眠改善薬の成分である"ジフェンフェドラミン"は、元々花粉症などのアレルギー疾患に使われる薬で、この場合の好ましくない副作用として「眠気」が挙げられていました。この副作用の「眠気」を、睡眠改善薬では効果として利用したので、抗ヒスタミン薬に分類されるのです。

 

医療用の睡眠薬として使われている"ベンゾジアゼピン"系の薬に比べ"ジフェンヒドラミン"は、効果が弱く、耐性(徐々に効果がなくなる)を生じやすいといわれていますが、軽度の不眠症には効果が期待できると思います。

 

抗ヒスタミン薬のうち、睡眠薬効果が期待できるものは、脳内移行のある古いタイプ(第1世代)の薬であり、新しい(第2世代)抗ヒスタミン薬では副作用で「眠気」は起こりません。

 

 

抗ヒスタミン薬:アレルギーの元となるヒスタミン受容体の作用を抑えるアレルギー症状を抑える薬

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2011年8月23日

熱中症と風邪薬の意外な関係

 

MB900228302[1].JPG熱中症で88日~14日の1週間に救急搬送された人は全国で7071人に上り、530日から814日までの2か月半の熱中症での搬送者(35436人)の、約20%を占め、死者は15人に上ることが総務省消防庁の調査でわかりました。

 

体温と熱中症

 人の体温は体内で産生される熱量と体表面から外界への放熱量のバランスによって調整されています。体温が上昇すると、人の体は、皮膚血管の拡張と発汗が起きて放熱が促進され、体温を下げます。しかし、環境温が異常に高い場合や、湿度が高い場合には、放熱が十分に行われなくなり、体温が上昇し熱中症が起こります。

 

風邪薬と熱中症

では、風邪薬と熱中症の関係はいかがなものでしょうか。

あまり知られていないことですが、ほとんどの風邪薬には鼻水を止めるために抗コリン薬と呼ばれる薬が入っています。

抗コリン薬は鼻水を止める働きのほか発汗を抑制する働きがあり、服用すると、体温上昇の抑制に重要である、発汗(放熱)が十分に行われなくなり熱中症が起こりやすくなります。

 

他にも注意が必要な薬があります

抗コリン薬を例にあげましたが、抗コリン薬以外にも抗コリン作用(発汗抑制)のある薬を含む医薬品は、乗り物酔いの薬や、咳止め、胃薬などにたくさんあります。

 

特に夏場の気温の高い時期は、病院や薬局で薬をもらう時に、抗コリン作用がある薬かどうかを医師、薬剤師に確認し、作用を有する薬を服用する場合は、より熱中症に注意を払う必要があります。

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2011年8月 9日

新しい睡眠薬

日本では医療用の睡眠薬として、ベンゾジアゼピン(BD)系の睡眠薬が使われています。ベンゾジアゼピン(BD)系の薬は、くせ(習慣性、依存性)になりにくい反面、

 

・ふらつき、翌日の眠気が残る

・長期服用して突然中止すると不眠が強く出る(反兆性不眠) 

 

と言った副作用があることから、服用を嫌がる方いらっしゃいますが、世界的にたくさん使われている薬であり、医師の指示通りの服用であれば安全な薬と言えます。

 

一方、新しいタイプの睡眠薬ラメルテオン(ロゼレム錠)が、昨年日本で許可されました。海外でサプリメントとして販売されている「メラトニン」*と同じ働きの薬です。このラメルテオン(ロゼレム錠)には、即効性がなく効果が得られるのに数日間の服用が必要との報告もありまが、ベンゾジアゼピン(BD)系の睡眠薬に見られる副作用はありません。

 

ベンゾジアゼピン(BD)系睡眠薬の副作用が気がかりで服用をためらっている方や、服用をやめたい方は多数いらっしゃると思います。

睡眠薬の服用の選択肢はたくさんあります。不眠で思い悩まれ体調を崩されるより、医師に相談されることをお勧めいたします。

 

 

*メラトニン:脳内の松果体から出る睡眠ホルモン

 

 

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